ホワイトペーパーの構成の作り方|読まれて使われる資料にする目次設計

ホワイトペーパーの構成の作り方 読まれて使われる資料にする目次設計

ホワイトペーパーのテーマが決まったあと、次に迷いやすいのが構成です。何ページにするか。どんな章立てにするか。図表をどこに入れるか。サービス紹介は何ページ入れるか。作り始める前に決めることは多いです。

ただ、ここでページ数から考えると、資料は薄くなりやすいです。8ページにしたいから8つの要素を並べる。10ページ必要だから前半に基礎知識を足す。そうすると、一見まとまっていても、読者にとって何を判断すればよい資料なのかが見えにくくなります。

ホワイトペーパーの構成は、ページを埋めるための順番ではありません。読者が迷っていることを整理し、次に考えることが分かるようにする順番です。ここを外すと、ダウンロードはされても、読後に何も残らない資料になります。

構成はページ数から決めない

制作の相談でよくあるのが、「10ページくらいのホワイトペーパーを作りたい」という入り方です。もちろん、最終的なページ数の目安は必要です。予算やデザイン工数にも関わります。

ただ、最初にページ数を固定しすぎると、構成が不自然になります。本当は3ページで説明できる内容を無理に引き伸ばしたり、逆に、比較表やチェックリストが必要なテーマなのにページが足りなくなったりします。

先に決めたいのは、読者が読み終えたときに何を判断できる状態にするかです。たとえば、外注先を比較できる状態にしたいのか。社内で検討を進められる状態にしたいのか。営業担当に相談する前に、確認項目を整理できる状態にしたいのか。ここが決まると、必要なページ数はあとから見えてきます。

構成を決める順番

ページ数を先に決めるより、読者が何を判断できる資料にするかを先に決める。そのあとに、章立て、図表、ページ数を調整します。

最初に読者の状態をそろえる

ホワイトペーパーの冒頭では、読者の状態をそろえる必要があります。いきなり本題に入ると、前提を知っている人には読みやすくても、まだ整理できていない人は置いていかれます。

とはいえ、冒頭を長い基礎知識で埋めればよいわけでもありません。読者がすでに知っていることを何ページも説明すると、資料の立ち上がりが遅くなります。

冒頭でやるべきことは、専門用語の解説よりも「この資料で扱う迷い」をそろえることです。なぜこのテーマを考える必要があるのか。どんな場面で判断が止まりやすいのか。この記事や資料を読むと、何が整理できるのか。ここが見えると、読者は続きを読みやすくなります。

たとえば、ホワイトペーパー制作の資料なら、「資料を作ること」そのものよりも、「作ったあとに営業や社内共有で使えるか」を冒頭で示したほうがよい場合があります。読者の悩みがそこにあるなら、ページの前提もそこに合わせたほうが自然です。

本文では判断軸を渡す

本文の中心になるのは、説明ではなく判断軸です。もちろん、背景説明や基礎知識も必要です。ただ、それだけで終わると、読者は「分かった気がする」で止まります。

BtoBのホワイトペーパーでは、読者が次に動ける形にすることが大事です。何を確認すればよいのか。何を比べればよいのか。どこで失敗しやすいのか。社内で話すとき、どの順番で説明すればよいのか。こうした判断の材料が本文に入っていると、資料として残りやすくなります。

ここでよく起きる失敗は、一般論をきれいに並べすぎることです。「重要です」「必要です」「考えましょう」が続くと、読者は納得はしても、具体的に何をすればよいか分かりません。

ディレクター視点で見ると、本文の各章には役割が必要です。第1章は前提をそろえる。第2章は比較軸を出す。第3章は失敗しやすい点を見せる。第4章はチェックリストで確認できるようにする。こうして章ごとの仕事を決めると、内容の重複や抜けが見つけやすくなります。

章の役割 入れる内容 避けたい状態
前提をそろえる 読者の迷い、課題の背景、資料の範囲 基礎知識が長すぎる
判断軸を渡す 比較項目、確認ポイント、優先順位 一般論だけで終わる
行動に近づける チェックリスト、次に確認すること、相談前の準備 読後に何をすればよいか分からない

図表とチェックリストは使う場面から決める

ホワイトペーパーに図表を入れると、資料らしく見えます。ただ、見た目を整えるためだけに図を入れると、かえって読みにくくなることがあります。

図表やチェックリストは、読者がどこで使うかから決めたほうがよいです。比較検討中なら、比較表が役立ちます。社内共有で使うなら、要点が一目で分かる図が使いやすいです。外注前の準備なら、チェックリストのほうが手元に残ります。

一方で、本文に書いてあることをそのまま図にしただけのページは弱いです。図を見る意味がないからです。図表には、文章では見えにくい関係や順番を見せる役割があります。

制作前に「この図は何を判断するために使うのか」を決めておくと、図表の数も自然に絞れます。全部を図にする必要はありません。読者が迷いやすい場所だけ、見える形にすれば十分です。

サービス紹介は最後に置く

ホワイトペーパーにサービス紹介を入れるかどうかは、よく迷うところです。結論から言うと、入れてよいです。ただし、置き方には注意が必要です。

本文の途中から急にサービス紹介が強くなると、読者は資料の目的が変わったように感じます。最初は検討を助ける資料だと思って読んでいたのに、途中から営業資料になったように見えるからです。

自然なのは、本文で読者の判断を助けたあと、最後に関連する支援範囲を示す形です。たとえば、「ここまで整理したうえで、外部に相談する場合は何を準備するとよいか」「どの範囲を依頼できるか」を短く示す。これなら、読者にとっても次の行動が分かりやすくなります。

サービス紹介を入れるかどうかよりも、読者の検討を邪魔しない位置にあるかを見る。ここを間違えなければ、資料としての信頼感は保ちやすくなります。

外注前に目次で確認すること

ホワイトペーパー制作を外注する前に、細かい本文まで完成させる必要はありません。ただ、目次の段階で確認しておきたいことはあります。

  1. 冒頭で読者の迷いが分かるか
  2. 各章の役割が重複していないか
  3. 説明だけでなく判断軸が入っているか
  4. 図表やチェックリストの使いどころが決まっているか
  5. サービス紹介が前に出すぎていないか
  6. 読後に読者が次に確認することが分かるか

目次を見た時点で、どの章も同じようなことを言っているなら、本文を書いてもぼやけます。反対に、各章の役割が分かれていれば、本文、図表、デザインの判断もしやすくなります。

ホワイトペーパーの構成は、きれいな章立てを作る作業ではありません。読者の検討を止めないために、情報をどの順番で渡すかを決める作業です。ページ数や見た目は、そのあとで調整できます。まずは目次の段階で、読者が読み進める理由と、読み終えた後に残る判断材料を確認したいところです。